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2003-06-30 13:53:00

2003.6月発行 Vol.10

<金谷年展助教授からのメッセージ>

他地区に先駆ける大幅な規制緩和により、これまでにないエネルギービジネスの展開と新たな研究開発の実証ができるでしょう。

青森県は、むつ小川原地区の石油備蓄基地、核燃料サイクル施設、原子力発電所などの建設によってエネルギーに関する重要なインフラとノウハウを蓄積してきました。ITER(国際熱核融合実験炉)が誘致されれば、世界的な研究拠点にもなります。

また、むつ小川原地区では財団法人環境科学技術研究所を中心として地球環境保全に関する先端的な研究も進められてきました。加えて、隣接する八戸地区では「あおもりエコタウン構想」が実施され、企業連携によって「ゼロエミッション」を目指す資源循環型産業創造にも着手されています。

青森県の「環境・エネルギー産業創造特区構想」は、大幅な規制緩和を行うことによりこれらの構想等をより実現化に近づけ、地域から環境・エネルギーに関する総合的な世界最先端の拠点をつくりあげてゆくことを目指すものです。

これからの時代、水素を燃料とする燃料電池が、環境負荷が小さく、エネルギー利用効率も高いことから、小規模分散型発電を可能にし、エネルギー改革をもたらすものになるだろうと言われています。八戸沖で天然ガスが採掘でき、西津軽海盆には天然ガス供給源となりうる資源も確認されるなど、青森県は燃料電池の燃料となる資源にも可能性を秘めた地域です。間伐材や廃材、畜ふん、汚泥などバイオマス(生物資源)からの水素取り出しもできるでしょう。水を電気分解するための電気も豊富です。青森県の特区構想は、燃料電池研究の規制もいち早く緩和し、バイオマスで発電した電気の安価な売買も可能にするなど、燃料電池の大規模な実証をしてゆくにも大きなアドバンテージとなるはずです。

青森県の地域資源が社会に知られ、時代を動かしていくようにサポートしたいと、私は思っています。

<青森県のポテンシャルに注目!>

青森県企業誘致顧問
慶應義塾大学大学院政策メディア研究科助教授(理学博士)金谷年展さん

Profile:

1962年、札幌市生まれ。東北大学大学院理学研究科を修了(地球物理学)した後、富士総合研究所入社。環境、エネルギーに関するコンサルティングに従事した。1994年、ダイムラー・ベンツ社の日本における環境マーケティングに携わっている時にベンツ本社で燃料電池開発実験車を目撃し、燃料電池時代の到来を実感。以後、自動車、住宅、電機、エネルギー等の企業への燃料電池利用戦略提言、資源エネルギー庁の燃料電池実用化戦略研究会などにかかわり、慶應義塾大学の燃料電池地域戦略研究プロジェクトの一員となっている。

この間、1997年に独立。青森県立保健大学助教授就任とともに青森県への愛着を深め、“青森応援団”の役を買って出ている。その一つが、青森県の「環境・エネルギー産業創造特区構想」へのアドバイス。「青森県には、環境とエネルギーに関する世界的な事業の拠点となるポテンシャルがある」と断言する。

口先だけの政策提言ではない、一緒に行動するナビゲーターが必要と考える実践の人は、各種会社経営と同時に、青森と仙台にラーメンと食事の店を開店。津軽の自然農法完熟リンゴ、田子町のにんにくと卵、倉石村の牛肉、大間町の一本釣り黒マグロなどを使い、食の面からも青森県のPRに努めている。


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