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2007-05-01 18:10:00

『家ばな』 2007 Vol.1 (2007年5日1日)

●豊かさを実感できない生涯ローンづけの日本の短命住宅

去年、住宅分野で画期的な出来事がありました。それは住宅の憲法ともいえる住生活基本法が制定・施行されたことです。これまで日本では戦後50年以上にわたって、住宅不足の解消と住宅供給を大きな経済政策と位置づけ、質よりも量を優先してきました。その結果50年~100年以上という住宅寿命がある欧米に比べて、日本の住宅寿命はわずか27年。短命でしかも地震に弱い住宅を大量に世の中に送り出してしまうことになってしまったのです。日本が世界に冠たる所得水準、長寿命を誇りながら、全く豊かさを享受できないのは、一生に何度も家を買い換えなければならず、生涯ローンづけのため可処分所得が少ないことに起因しているのです。これを抜本的に変革することが、「量より質へ」を旗印に制定された住生活基本法の狙いです。今こそ良質で長寿命な家への価値意識の転換が望まれているのです。

●同じ2000万円の家でも生涯コストは5000万円以上違ってくる!

実際に2000万円の住宅を建てたケースで25年しかもたない短命住宅と60年もつ長寿命住宅の生涯コストを比較してみました。すると60年間で何と5000万円以上もかかるお金が違ってくるのです。その5000万円があると海外旅行でも、趣味でもどれだけやりたいことができるでしょう。これから家は買う時は、値段や見た目の良さだけで選んではいけません。仮に100万円安く家を買っても一生涯ではゆうに数千万円も支払いコストが違ってくることがあります。これからは、家の本当の値段、すなわち生涯コストこそ家選びで一番優先すべきことなのです。

●本当に良質で長持ちする住宅の4つのポイントとは?

 

では本当に良質で長持ちする住宅とはどんな住宅でしょうか? 私は以下の4つをすべてを満たしている住宅と考えています。
まず1つめは、構造躯体の耐久性。寒暖の差が激しく多湿な日本でも、50年以上の長きにわたり、構造体が腐ったり、錆びたりしないような取り組みがなされているかということがポイントです。
2つめは、耐震性。地震国“日本”においては、当然大地震にあうことを想定してつくらなければなりません。わかりやすい指標としては、住宅性能表示制度における耐震等級がありますが、50年以上もつような長寿命住宅では、老朽化も想定して耐震等級3(最高等級)でつくることが望ましいでしょう。
3つめは、リフォームのしやすさと設備交換のしやすさ。50年以上を考えると家族構成も変わるし、一部の設備は10~20年に一回取り替えなければなりません。木造軸組み工法の住宅は比較的リフォームがしやすいといえるかもしれません。
4つめは、メンテナンスや保証のシステムの充実度。現在、建設業者(住宅供給業者)に課されている責任は引き渡してから10年の瑕疵保証でしかありません。これに対して50年以上という長きにわたってどのようなメンテナンスや保証の仕組みがあるのかを知っておくことが必要です。特に家を建てたあとの生活者のことをどのくらい考えてくれているのかは極めて重要な要素です。アイフルホームが日本で初めて「地震建て替え保
補償」を打ち出しましたが、生活者の地震リスクへの補償としては極めて大きなポイントでしょう。そこまでが本当の“家の値段”なのです。